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2017年度総論

2016年はスキーバスの転落事故、マイナス金利政策の開始、北海道新幹線の開業、熊本地震、米大統領の被爆地訪問、イギリスのEU離脱、ポケモンGOの爆発的人気、相模原市の障害者施設での刺殺事件、リオデジャネイロオリンピックの開催など様々なできごとがあった。そのような社会情況の中で、2017年度の金光教団の基本方針として「世界の平和と人類の助かりに向けて、『神人の道』を開く−御取次を願い、頂き、神心となって、人を祈り、助け、導く−」が掲げられている。

それらを受けて、金光教フォーゲルは今一度、「子どもたちに信心を伝える」というフォーゲルの願いの原点を前面に打ち出す。それは子どもたちがフォーゲルを通してこの教祖様のお道の教えに触れ、あらゆることを体験する中で、色々なことを感じ、学び求め、ゆくゆくは、一人の人間として神様と共に生きる生き方になって助かってもらいたいと願うということである。
一人の人が、信心していくようになるためには、長きにわたる時間やたくさんの過程、経験が必要である。それは花の成長のようで、まず良い土壌が必要となり、その上に種が蒔かれ、肥しや水をやることで初めて発芽する。そして葉が開き、茎やツルが伸び、さらに水をやり続けることで蕾をつけ、やがて花を咲かせる。子どもたち一人ひとりに信心の種をまいて信心の花が咲いていくフォーゲルにしていくため、今必要なことを見つけ出すことを目的に、昨年はフォーゲル全体の実情を調査する隊活動についてのアンケートを実施した。その結果、「リーダーの育成」と「隊活動の充実」という2つの課題が多くの隊から挙がり、今年度はそれらに力を入れて進める。

まず、「リーダーの育成」について願っていることは、リーダーが育つことによって、隊員が育っていくということである。フォーゲルにおいてリーダーの精神は隊員が成長するにあたりとても重要である。そのためにも『フォーゲルを通して神様のお役に立つ』ということと『地道に進める』という精神を持てるリーダーを育成し、フォーゲルに真剣に取り組み、子どもたちに信心の種をまき、育てるリーダーを増やしていきたい。
私たちはリーダーが子どもたちと接する中で、目に見えない神様に心を向け、子どもたちのことを願い、神様のお役に立っていこうと取り組んでいくことができるように、また、その活動が1回で途切れることなく、将来に向けて子どもたちの成長を願い続け、地道に一つひとつ、一人ひとりに、見守り祈り働きかけていくことができるように願う。
そのようなリーダーのいる環境の中で、子どもたちは集会を中心としたフォーゲル活動に積極的に取り組み、色々なことを感じ、成長し、それが喜びとなり、またその育つ喜びをリーダーも共に喜ぶ。そしてその喜びあふれる中に、一つの蒔かれた種が育ち、花を咲かせていくがごとく、一人の子供が一人の人間として、信心の花を咲かせていくことを願う。

次に、「隊活動の充実」については、昨年に引き続き取り組む。先述の通り昨年は、「隊活動アンケート」を実施した。回答した隊自身が現在の状況を見つめ直すことによって意識向上をし、本年はその分析結果から、具体的な動きを策定、展開する。

これらの願いをもって、今年度は、フォーゲルの願いや理念、技術などを学べるリーダー育成の研修会の開催や、フォーゲル活動に伴う事柄を学ぶ書籍の整備に力を入れていく。
上記の内容をフォーゲル全体で取り組み、中長期的に先を見つめ、フォーゲル結成70周年、100周年を見据え、今年1年も活動していき、一人でも多くの子どもたちが助かっていくことを願う。